CISC技術でRISC性能を提供する805111

 

長年に渡るリーダーシップが基盤

Atmelはフラッシュマイクロコントローラ技術を長年に渡って革新し続けてきました。1993年に従来の8051コアをベースにした初の8ビットフラッシュマイクロコントローラを発表しました。オンチップフラッシュメモリは電源を切ったあとでも内容を保持し、電気的に消去可能かつプログラム可能でした。Atmelの8051 8ビットマイクロコントローラは、インシステムプログラミングを特長とする業界初のフラッシュベースマイクロコントローラでした。Atmelは、フラッシュマイクロコントローラで、インアプリケーションプログラミングも開発し、リモートでのアップグレードを可能にしました。

 

シングルサイクルAT89LPファミリー

Atmel AT89LPファミリーは低電力で高性能の8ビットシングルサイクル8051コアをベースとしています。従来の8051 CPUでは各バイトフェッチに12クロックサイクルが必要でしたが、新しいAT89LP CPUは1クロックサイクルしか必要としません。AT89LPファミリーの命令は1~4クロックサイクルのみで完了するため、従来の8051よりもスループットが最大で12倍多くなります。70パーセントの命令が、フェッチされるバイト数と同じクロックサイクル数で実行されます。

さらにAT89LPコアは、20 MHzクロック周波数で最大20MIPSの強力な性能を発揮します。これは、従来の8051の10倍を超えるスループットにあたります。逆に、従来の8051と同じMIPSスループットの場合、新しいAT89LPコアはかなり低いクロック周波数で稼働し、消費電力を大幅に削減します。この効率的な設計により、AT89LPデバイスは2.0Vまで電源電圧を下げて動作できるようになります。

シングルサイクルAT89LPファミリーのデバイスは、従来の8051命令セットと100%バイナリ互換性のある命令を使って、アクセスできるように機能を高めています。特殊機能のレジスタ(SFR)アドレスとビット割り当ては、現在のAtmel 8051マイクロコントローラと互換性があります。AT89LPコアは、低電力で高性能の電子機器に完璧に対応するためのアーキテクチャ上の改善もいくつか行っています。

  • システムクロック: CPUクロック周波数がXTAL1周波数と同じになりました。水晶発振器はもはや逓倍する必要が無くなりました。
  • CPU: CPUは、12クロックサイクルごとではなく、1クロックサイクルごとにコードメモリから1バイトをフェッチします。これによりCPUのスループットが大幅に増え、消費電力が削減されます。その結果、CPUは、12~48クロックサイクルではなく、1~4クロックサイクルで命令を実行できるようになりました。
  • タイマー/カウンター: Atmel AT89LPデバイス内のタイマー/カウンターが、モード0では可変9~16ビットタイマー/カウンターとして、モード1では16ビットの自動リロードタイマー/カウンターとして拡張されます。新しいアーキテクチャでは、タイマー/カウンターは1クロックサイクルにつき1回の割合でインクリメントします。従来の8051の12クロックにつき1回とは比べものになりません。
  • シリアルポート: AT89LP UARTは、自動アドレス認識とフレームエラー検出をサポートします。モード0でのボーレートはクロック周波数の1/2ですが、従来の8051ではクロック周波数の1/12でした。
  • I/Oポート: I/Oポートは、入力のみ(3ステート)、完全CMOS出力、オープンドレイン出力、準双方向(従来の8051)の4つのモードで構成できます。
  • リセット: RSTピンは、従来の8051でのアクティブハイのリセットとは異なりアクティブローで、これによりラッチアップしにくくなります。
 

高度なシステムインテグレーション

Atmel AT89LPマイクロコントローラは、進化した8051 CPUを中心に構築されており、業界標準のMCS®51命令セットとの完全なバイナリ互換があります。CPUはシンプルな2段パイプラインを採用して1クロックサイクルあたり1命令バイトをフェッチして実行し、システム周波数1MHz当り最大1 MIPSを実現します。

改良されたCPUは、オンチップRAMと以下のような周辺回路を集積します。 2つ以上の16ビットタイマー、多位相パルス幅変調器(2~4相)、改良されたUART、マスター/スレーブSPI、デバウンスされたアナログコンパレーター、10ビットA-Dコンバーター、ウォッチドッグタイマー、ピンベースで構成可能な割り込みなどです。より高性能な派生回路を選択しており、DSP拡張もサポートしています。

このデバイスには、電源投入時リセット、電力低下検出器、およびオンチップ高精度RC発振器などのシステム機能も含まれます。コード格納用の2KB~256KBのインシステムプログラマブルフラッシュメモリと、最大64KBのオンチップフラッシュデータメモリも集積されています。AT89LPデバイスの高度なシステムインテグレーションにより、システムコストと消費電力が抑えられ、製品化までの時間が短縮されます。

 

優れた性能と使いやすさ

Atmel AT89LPファミリーのデバイスは、コスト効率のよい8ビットマイクロコントローラで、低電力と高性能を求めるアプリケーションには最適です。これらのマイクロコントローラは、さまざまなオンチップ機能によりシステムコストを削減し、迅速な製品化を可能にします。AT89LPファミリーはパワーマネジメント、白物家電、汎用リモコン機器に最適で、より高いシステムレベルのインテグレーションを実現します。新しいAT89LPデバイスを使えば、従来の8051マイクロコントローラと同じMIPS性能レベルで比較して、消費電力が最大80%も削減できます。この効率性により、EMC特性も大幅に改善されました。

標準の8051命令セットとのバイナリ互換性により、マルチクロックサイクルの8051コアからより高性能なAT89LPシリーズへの上位移行が可能になりました。AtmelのシングルサイクルAT89LPフラッシュマイクロコントローラは使いやすく、RISC性能での充実した強力なCISC命令セットを提供します。

LP: 実績のある技術実績のある技術(Proven technology)を利用して(Leverage)さらなる発展を目指しましょう!